2010年5月号 連載 [「軍略」探照灯 第49回]
「3月末までに政府案を決め、5月までに米軍も沖縄の人も良かった、という解決策を必ず決めます」。米海兵隊普天間飛行場の移転先に関し、鳩山首相は何度もこう繰り返してきた。だが3月末までに政府案は固まらず、鳩山氏は「3月末と法律で決まっているわけではない」と、苦しい弁解をせざるをえなくなった。この論法だと「5月まで」も法律で決まっていないし、辺野古岬付近への移設計画に代わる解決策を見出す責任自体も法律に書かれていないから、何もしなくても構わない、ということになってしまう。民主党幹部達は「マニフェストには、沖縄県民の負担軽減をはかる、としか書いていない」と強調し、「公約違反」との非難を免れる逃げ支度を始めている。鳩山氏は昨年8月の衆議院選挙中「国外、少なくとも県外への移転を図る」と沖縄で演説し、首相就任後、国会でも同じことを述べている。もし文書化しな ………
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