「武田を外国人に売り渡せとは言ってない」。去ったはずの創業家が、ワンマン長谷川社長の失態隠しに憤る。
2014年7月号 BUSINESS [外国人社長で失態隠し]
6月11日、降圧剤ディオバンの臨床試験データを改竄し、薬事法違反(虚偽広告)の疑いで、スイスの製薬会社ノバルティスファーマの元社員が東京地検特捜部に逮捕された。日本の製薬業界トップ企業の武田薬品工業も、対岸の火事ではいられない。降圧剤ブロプレスで元社員が臨床研究に深く関与していた事実が発覚、長谷川閑史社長自身が「不適切な販促があった」ことを認めている。どこも五十歩百歩、医療と製薬の深い「闇」が広範囲に及んでいることが改めて浮き彫りになった。これに先立つ5月29日付の日本経済新聞朝刊で、長谷川は「経営者に聞く」のインタビューに登場した。財界きっての論客であり、経済同友会代表幹事、そして政府の産業競争力会議の議員だが、ひたすら弁明に終始していた。14年3月期にやっと4年ぶりに営業増益になったことなど日経にしては率直な質問をぶつけられて、長谷川は何かに ………
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