モータ大手の日本電産が今年4月1日付で社名を製品ブランドと統一して「ニデック」に変更した。その告知のため、全国紙に1ページ広告を打ち、テレビコマーシャルも流して大盤振る舞いだが、「キャラクターに起用された人気女優の川口春奈の服装が会社の作業着のようで垢ぬけない」と一部の社員やOBから失笑を買っている。せっかく一流どころのタレントを起用しながら企業イメージの向上には繋がっていないように映る。この広告に象徴されるように、今の日本電産の動きはどこかちぐはぐで、本業の業績はぱっとせず、株価も低迷している。こうした問題の背景には、「これまでカリスマ経営者」と言われてきた創業者、永守重信会長（78）の老いがある。