巨額融資に政府保証/出資不足「ラピダス」の命脈

全員様子見で資本金1千億円の調達に四苦八苦。肝心の政府は衆院解散で思考停止だ。

2024年11月号 BUSINESS

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先端半導体の国産化を目指すラピダスが民間企業からの資金調達に走り回っている。まず目標に掲げるのは総額1千億円の資本増強。250億円を三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、日本政策投資銀行の4行で確保し、残り750億円を事業会社から集める計画だ。当面の運転資金に加え、2025年4月を予定する試作ラインの稼働後に必要な設備投資に充てるという。

「あくまでスタート地点」

回路線幅が2ナノメートルの先端半導体の生産を目指すラピダスが立ち上がったのは22年8月のことだった。同社は北海道千歳市に建設中の工場で27年をメドに量産を始めることを計画しており、これを前にトヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の8社が株主として名を連ねた。8社の出資額は合計73億円。しかし量産をするには5兆円の資金が必要とされる。このうち最大で9200億円は政府が支援する方針 ………

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