10月1日に発足した石破茂内閣で、霞が関にサプライズをもたらす人事が、ひっそりと行われた。政務担当の首相秘書官に槌道明宏元防衛審議官（64）が選ばれたのだ。「情報が漏れ伝わった9月30日から『槌道ってどんな人か』という問い合わせで各省庁の知り合いから電話が鳴りっぱなしになった」防衛省関係者はこう語る。政務担当の首相秘書官と言えば、小泉純一郎元首相の秘書を長く務めた飯島勲氏、第2次安倍晋三政権の今井尚哉元資源エネルギー庁次長、岸田文雄内閣の嶋田隆元経済産業事務次官のように、永田町、霞が関の世界では「有名人」が就任してきた。槌道氏は防衛省事務方ナンバー2の防衛審議官を務めたとはいえ、派手な活躍をすることなく、2022年に退官していた人物だ。